釜前一生。

おはようございます、吉野実岐子です。

帰省中に「情熱大陸」をみていたら、神田の蕎麦屋が映っていました。八畳の仕事場で何人もひしめき合う中、清潔感のある仕事場にうれしくなりました。

噺家さんの蕎麦をすする様子は、たまらないですね。一時期、志ん朝さんの落語をまとめて聞き続けたことがありますが、志ん朝さんの表現する蕎麦をいただく様子は、最高です。誰もがやることを、ここまで見せる状態にするのが、芸なんだと感服します。実際の蕎麦を見た時より、唾をごくりとのむ人も多いだろう芸です。

そこで、蕎麦屋のご主人がおっしゃっていたのが「100のものを100に生かせれば名人。100のものを入れても、腕が悪いと80。100は120にはならない。」でした。これを見た時、100のものを100に生かす難しさと向き合っていたため、共鳴しました。蕎麦の世界では「釜前一生」という言葉があるそうです。

もう一度、志ん朝さんのそば清でもきいて、励みにしながら、わたしのいる世界での「釜前一生」を続けていきたいと思う朝です。すっかりお蕎麦をいただきたくなりました。