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こちらで土壌改良してみました!おはようございます。吉野実岐子です。

東京という大都市から、京都というこじんまりとした都市(世界的にみれば大都市)に移った際、通販利用が増えました。名張という車中心に設計されたかのような田舎に移って、さらに通販利用が増えたろうと、想像しませんか?

蓋をあけると、違いました。オーガニック野菜も手に入りづらくなったのに、通販利用はぐっと減りました。いつもクライアントさんに「あなたの手が届かなかったり届いたりする理想よりずっと、あなたが実際に経験する現実の方がすばらしいから」と、お伝えしているのですが、相変わらず、その通りの、予想を超えたすばらしい現実に抱きとめられています。

買う本は、圧倒的に文庫や新書が増えました。田舎にいるから、逆によく練られたいい陳列の本屋さんに行きたくなって、本屋で本を選ぶ楽しみを取り戻しました。その分重いとキツイので、文庫や新書ラブになります。ネットでポチッとしていたときは、サプリメントを食事だと思うように、本を見ていたかもしれません。子供の頃の、本を買うときの得も知れぬワクワク感が、日常に当たり前にあるようになりました。ずっと読んでいたくて、学校からの帰り道、歩きながら読んでいたら、家に入って目がチカチカしたことを思い出しました。

全国どこにでもあるスーパーが名張にもありますが、質の悪さから、驚くほど買うものがありません。そこでお買い物が徒歩15分以内ではなく、徒歩1時間以内や電車を使って1時間以内となっていったので、クーラーバッグを使うようになりました。名張から急行で30分の駅に行くには、往復で1000円を超すので、通販の配達料は十分魅力的ではあるのですが、ネットというバーチャルリアリティを前にすると、現実にお店で見るより、五感での情報は減るので、インスピレーションもぐっと減ってしまうんですよね。

東日本大震災の時に「急行で10分=タクシーで7000円弱の距離」が、徒歩4時間以上だったことに驚きました。「急行で10分だし」というバーチャルリアリティが当たり前になった世界に、胡坐をかいて生きていた自分の傲慢さに、ぞくっとしました。「なんて等身大でなかったんだろう」と、不気味になりました。だから、その後も通販に助けてもらう自分に「どうなんだ!?」と、ツッコミ入れていたんですね。それが、ここにきてようやくそのツッコミをほとんどいれなくて済むところまで、生活を変えることができました。やっとあの不気味さ・足元に何にもない「浮ついている」以上の等身大ではない感じが、地続きではない川向こうになった感じがしています。

名張に来てから、地方都市に行く度(例:富山市)「大きいなぁ~」と驚くようになりました。新幹線で通り過ぎながら(例:浜松駅)「大きいなぁ~」とびっくりしています。世界の植物を一カ所に集めちゃった注目の人をみて、そのアンバランスさにおえっとなりますし、一方、そんな小さな(一般的にいうと不便な)名張で、必要なものには、京都在住時や東京在住時よりずっと、早いスピードで出会えています。ぴたっとくる形でぱーんと必要なものが(アイデア等も含めて)やってきます。より創造的になるし、よりコストダウンになるのです。清くきれいなところに住んで、五感を取り戻していくことは、すごく大事な人間の根幹にかかわることです。(都市よりは田舎、ですよね?)

人口が少ないと、さびしいと思う方もいらっしゃるかもしれません。確かに、都市の人口に比べれば少ないけれど、その分いろんな植物や動物や虫に出会えて、人の賑わいではない、生気の賑わいの中にいます。英語の先生にいつも「窓開けて、そのナイスサウンドを聞かせてよ」と、蛙や鈴虫の大合唱を聞きたいと、リクエストされっぱなしです。