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なんだか急に真冬に入ったようですね…。おはようございます。吉野実岐子です。

もしもあなたが、特定の遺伝子を持っているから、特定の結果(疾患)が出るという単純な考えを持っているなら、それはあまりに時代遅れです。遺伝子の塩基配列情報自体に変化がなくとも、メチル化(メチル基を遺伝子の外側に付加)して、遺伝子をオンにしたりオフにしたり、身体が受け取った情報への感度を上げ下げする(例:同じストレスを受けても、ストレスホルモンの分泌を増やしたり減らしたりできる)ことができるだけでなく、このメチル化のパターン自体が、先祖代々、渡されてきているからです。

さらには、マイケル・ミーニーのラットの実験では、母ねずみが子ねずみを生後12時間以内に、たっぷり舐めて毛づくろいすると、1000以上の遺伝子の配列が改変され、そうでない子ねずみより、勇敢でストレスに強い冷静な子ねずみになることが、判っています。

せめて、特定の遺伝子を持っているかどうかではなく、どんな遺伝子をオンにする選択を重ねているのか、子供のどんな遺伝子をオンにする環境を与えているのかに、目を向けませんか?悪い例ですが、虐待を受けた子は、一説には73もの遺伝子に特別な改変が見られたという報告もあります。

いいメチル化のパターンを子孫に引き継いでいくには、簡単に言うとみなさんが「いっしょにいて安全だ」と思ってもらえる大人になることです。とても傷ついた人が、しばしば馬やイルカとふれあい、劇的に回復するのは、彼らが「いっしょにいて安全だ」という感覚を、芽生えさせることができるからだといいます。

遺伝子云々という、切り刻んだ発想は好みませんし、そんなことを言わないと物の道理が通らない世の中も十分におかしいと思います。しかし、「いっしょにいて安全だ」と思われる大人は、いい方向へ遺伝子を改変したり、いいメチル化のパターンを相手に贈れる可能性が十分あるという言い方ができます。

お子さんのいる方もいない方も、どうぞたった一回しか話さないかもしれない子供にも、そんな思いで接してみて下さい。そして、集中するのに苦労し、絶えず緊張していて、自己嫌悪に満ちている大人や、見境なくセクシュアルな関係を持ったり、記憶にずぼっと抜けたところがある大人をみたときには、その人が虐待を受けた可能性も多分にある、過酷な子供時代を送ったことに、目をうるませてください。

初めての試みである、三部作の最後のシリーズとなりました、ワークショップ「あんぜん3部作第3部:生まれてしまった」のお申し込みは、いよいよ明日21時でしめ切らせていただきます。積雪のあった地域の皆様、どうぞお足元にご注意くださいね。