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「あれもいいよね」「これもいいよね」と表すことを、肯定だと思っていませんか?これは単に区別されていない状態です。

「あれ」や「これ」と指された対象は、その内実が作品であれ人であれ、状況であれ時代であれ、ショーケースに並んだ宝石であれケーキであれ、「あれもいいよね」「これもいいよね」と表される人によって、こまやかに感じられていません。きちんと見られてないし、触られていないし、聞かれていないし、そうしたすべてを含む「感じる」ことは、なされていないのです。

「あれもいいよね」「これもいいよね」と表されるとき、「あれ」も「これ」も一緒くたにされていて、台布巾で床を拭くような、寝巻きで近くまで出かけるような状態にあります。

区別もなされないほど「感じられていない」こそが、否定です。人混みの中で、親は子を区別するから、迷子になっても、わが子を見出しますし、魚の種類を区別しているから、鮨屋で「さかななら、何でも」という注文はしないわけです。

区別しないとは、「あれ」や「これ」に尊重などない姿勢に他なりません。「あれもいいよね」「これもいいよね」に自分が含まれて、居場所を得た気になっているみなさん、いかがでしょうか?