病気の人が作るご飯

不健康な人がつくった料理は、見た瞬間にはっきりとわかります。生気がなく影が落ちている感じでどよーんもやっとしているだけでなく、料理のX軸とY軸が歪んでいる感じなのです。まっすぐつくった気満々でピサの斜塔のように傾いていることを自覚できないような、歪んだ軸の上で一生懸命作ったという感じなのです。食べたらこちらのX軸とY軸が歪むだろうとわかるので、手をつけませんし、そもそもそういうものを前にしてお腹が空かないです。

ここで言う不健康とは、鬱状態(鬱病ではない)や高血圧など「生活習慣を改めましょう」「考え方を変えましょう」程度に言われて、病院からはさっさと追い払われるようなそんな状態です。つまり、ほとんどの方が内包されます。まして、病気の人が作るご飯は、そこに入っているその人が隠しているつもりの思いで、冗談抜きで殺されそうになることがあります。

もっというと、自分が心ここにあらずで作業として作ったものも、美味しくないので食べられません。必然的に、心を込めて作るようになります。心を込めて作るというより、無心でつくるという方が、伝わるかもしれませんね。心がしっかりここにある状態で、心をいれこまないんです。あら、とんちみたいになっちゃいました?波一つ立たない心を用意してから、初めて食材や調味料に触れるということです。「15分で多くの品数を作ろう」と考えるより「とにかく15分無心に作る」方が、健康に寄与する態度です。

地球環境の悪化に連動し、水も野菜も小麦も込めも肉も魚も、すべての質が落ちていますから、美味しくなくなっています。家庭料理では、技術より無心に作る方が、味が良くなるという結果を手にしやすいと思います。そして、大前提として自分がほんとうに健康であるにはどうすべきか「こんなに深く考えたことはない」と思うくらい考え抜き、実行することです。