命を力づけられる喜び

食事がもたらす喜びとは、命を力づけられる喜びです。つまり、命を力づけないご飯が食卓に並べば、食卓はざわざわし、余計なおしゃべりも増え、マナーもおかしくなり、食べ物も粗末に扱うようになります。

水も土も空気も、そこで育つ生き物も、調理する人間も含めみんな汚れていますから、食事をとっても「食べた気がしない」感覚になりやすく、あるいは「食べたくない」と思い始め、バランスを崩しやすくなっています。

強いて言うなら、自分より汚れていないものは食べられるけれど、自分より汚れているものは食べられません。つまり「おいしそうなものがたくさんあって、迷う」とは、そういうことなのです。

凄い技術を持った、世界的に認められたシェフが作るご飯も、残念ながら「素材は良いのだから、そのまま出してくれたらよかったのに」と思うレベルであることが多いのです。工夫を重ねた努力は十分に理解できても、いかんせん命を力づける食事にはなっていないのです。

かわいい器に盛り付けたり、素敵なランチョンマットを引くような飾り付けは、新たな視点は与えてくれても、なかなか命までは力づけてくれません。

調味料にこだわったり、珍しい料理を作ったり、手の込んだ長時間かかる料理を作るよりも、命を力付ける湯豆腐やおひたしのような簡単な料理の方が、子供も大人も呼吸が深くなって、穏やかな幸せそうな顔をします。

命を目減りさせる食事をしていないか、命を力づける食事作りを始めるためのファーストステップは何か、整理整頓から始めてみてください